なんもわからん

さっき作った

2024年のオタクはまったやつ振り返り

今年もやるわよ!!

去年のはこれ
maisankawaii.hatenablog.com

トラペジウム

トラペジウム(通常版) [Blu-ray]

5月10日公開、乃木坂46高山一実の原作連載小説を劇場アニメ化したアイドルをテーマにした作品です。

こーれかなり良かった。振り返ると4月までの俺一生つまんなそうだったけど公開日にこれ見てからだいぶテンション上がってきてるから2024年この作品からでいいや。
www.youtube.com
いや、見直すといいPVだな、この作品の良さが全部詰まっとる。

ぼくはこの映画見るまで原作のこと全く知らなかったんですが、改めて見直すとここ数年のアイドル作品、かなーりこの作品(というか東ゆうのキャラクター)に影響受けてるものがあるんじゃないかと感じました。
この作品のめちゃくちゃ美しいところってやっぱり主人公東ゆうのズレたパワフルさで、
そしてそれについていく仲間たちは主人公に共感ができない。
しかし仲間たちにも仲間たちなりのパワフルなロジックで友情を構築し主人公と共にあったことが各種描写から受け取れるようにできている。

つまり圧倒的な『不理解』がベースにあって、不理解の中でも主人公は人を惹きつけていたし友人たちとの友情は確かにあったみたいな描写がキモではあるんですが、これ原作小説を読むと話は同じなのにかなり印象が変わってきて、全体的にフラットなんですよ。映画と同じく主人公視点で進んでいくわけですが、終盤の周りとの和解の描写は映画と比べてかなり他者視点の描写が少ない。この差が映像の力があるとはいえ最後のカタルシスを何倍にも押し上げている。
この辺はアニメスタッフの構成力だなあと思いましたね。

ちなみに原作小説が特に強烈なのはあとがきで、特にオチなく作者の友人の描写が淡々と綴られていて、おそらく作者は友情は最高だという話をしようとしているのですがそれが全く伝わってこなかった。マジで意味不明だったのですがこの視点、世界観こそがトラペジウムの原液としてあったのだな、いやよく小説としてエンタメに昇華できたな…と感激してしまった。やっぱり本物のアイドルってすげえや。

i☆Ris the Movie - Full Energy!! -

i☆Ris the Movie - Full Energy!! - Blu-ray【通常版】 [Blu-ray]

5月17日公開、2012年から活動しているアイドルユニットのi☆Risの劇場アニメです。
実在ユニットのアニメ化って何?
youtu.be

ぼくはi☆Risをいろんなフェスで見ていたりたまにMV見ていたくらいで正直よく知らなかったのですが、見る度にダンスのレベルの高さ…というか高さを要求する振りつけに毎回驚愕していたのを覚えています。

そんなユニットのアニメ化ですがマージで変なアニメだった!ぱっと見女児向けアニメをパロディした異世界を救うストーリー展開なんですが、各種バラエティ番組でのネタをはじめデビュー時からの苦労や活動を振り返りながら10年分第一線で活躍してきた今までの「重み」でもって異世界で女児とは違うベテランとして、5人それぞれの個性で軽快に無双していくノリ、本当にファンにとってはうれしいアニメだったのではないでしょうか。

いや、アイドルって最強なんですよね。我々はアイドルが弱みや人間性を見せる作品なんて本当は見たくないんですよ。我々が本当にアイドルアニメで見たかったのは他者を、世界を塗りつぶす圧倒的な"強さ"と"偶像"なんだなと改めて思わせてくれて本当に面白かったです。i☆Ris最高!

数分間のエールを

数分間のエールを

6月14日公開、映像制作チーム「Hurray!」のMV作成をテーマにした劇場アニメです。

youtu.be
普段CMやMV作成をしているチームの初長編アニメということで、曲やメッセージの見せ方に普通のアニメとは一味違う部分がありましたね。逆に情報量が長編としては行間に凝縮されすぎでは?って思うところもありましたが、シンプルな展開と60分アニメという短さ含めていい塩梅だったのかなと思います。

視聴時は画面と演技に圧倒されていましたが、視聴後に思い返していくことでシンプルなテーマと思いきやかなり攻めた作品だったなと思わされました。

この作品、創作賛歌と思いきや、作者の意図通りに作品は伝わらないし、どれだけいい作品でも世間に評価はされないという不理解と現実が描かれているんですよね。
「伝わらない作品でも一人に伝わればよい」みたいな創作でよくある展開ですら否定される。MV作成だったり感想・批評はいわゆる二次創作といってもいいかと思いますが、それが「原作者の解釈とは異なる」で否定される。

じゃあどうすんだよって話なんですが、まあそれは自己満足で続けてくしかねえしそもそも原作者の解釈だって1つの解釈であって二次創作者、聴者の作品解釈とは独立してあるべきだみたいなところがキモ…ってわけでもないんだよなこの作品。

なんだろうな、不理解を許容するって一言で言っちゃうのは簡単なんですけどそういう話じゃないんですよね。そもそも作中でドンとお出しされる曲とMVは1つの作品として圧倒的で素晴らしいものだと私は感じたし主人公が創作を楽しめていたって描写は揺るがない、というのは絶対の前提にあって、そのあとの人間がうだうだ解釈と評価やってるパートは全部蛇足って見方をスタートにするべきなのかもね。譲れない解釈は譲ってないままだし、そういう頑固さにある他者の視点で少しだけ心を動かされてやってもいいみたいな要素こそがこの作品だったというか…。まあそういう自分は自分だって強烈な自己表現とエゴの話こそがこの作品の美しさで創作論ではあったのかもしれないね。

長くなったけど記事も書いてる、本当にまとまらなかったし話が長い、いろいろ考えさせられる作品でよかったね。
maisankawaii.hatenablog.com

こちら、終末停滞委員会。

7/10発売、同人ゲームのシナリオライターとしても有名な逢縁奇演氏が電撃文庫で出したSFオカルト学園ラブコメ世界の危機なんでもあれな新作ライトノベルです。9月に2巻出て1月に3巻出ます、はやい!

www.youtube.com

作者の前作がめちゃくそ面白かったので今回もハードル上げに上げて発売日当日に挑んだ結果、ページをめくった瞬間に怒涛の設定開示で笑顔、読み始めた直後に序章から怒涛の展開に飲み込まれ完全敗北、7月以降の俺は厨二と熱血を愛するラノベオタクとなったのである。

この作品、1巻の巻末解説にも、「最近の作品は読者の負荷を考えて書かれているがこの作品はそれを無視して面白さ・熱量・設定を圧倒的な物量で押し付けている(意訳)」みたいな話があり、まあ確かにそうかもなと感じました。いつから雑魚の基準に合わせるのが最近の作品作りのセオリーになったんだ?(突然の厨二病やめて)
結構クセの強い話の中で最後はまっすぐみたいな展開を描く作家なのですが、今回は最初からド王道熱血ストレートみたいな感じで万人受けするんじゃないかと思ってネットで騒いでたらフォロワーも結構読んでくれたのでうれしかったです。ありがとう、フォロワーさん。

実質的なライトノベル最大の権威の章であるこのラノ新作部門でほぼ無名で発売直後の投票の中で2位にもなりましたし、本当に世間の皆さんにこの作品が評価されていて私はうれしい(誰目線なの?)。いや、前作が本当に面白かったのに2巻打ち切りで…(この話長くなるのでやめよっか)。

で、この作品は面白すぎるため内容については皆さんには各自で読んでいただく前提で置いておいて(誰?)、作者の過去作を触っていくにつれてこの作者の作品って基本的に設定や世界観の一部が共通になっていて、作品内だけでなく作品外の繋がりも面白いなってなってくるんですよね。
しかも単純にこの作品とこの作品がシェアードワールドですみたいな話じゃなくて、「作者が中学生時代に子供のころに書いた未公開のキャラ」がずっといるとか「企画としてボツになって世に出なかったギャルゲーのサブヒロイン」みたいな作者以外誰も知りようがないタイプのシェアードワールドですし、時系列的にこの世界は終わって別の世界がここから始まりますとか並行世界が無数に存在しますみたいな解釈幅の広すぎるシェアードワールドなのが気持ちよかったですね。我々調べものが好きなオタクは過去作オマージュが唐突に明かされると気持ちよさで死んでしまう。

この辺の話も記事書いたんでこの辺で。
maisankawaii.hatenablog.com

リバースブルー×リバースエンド

9月24日…と見せかけて延期して25日にリリースされたHappy Elements × グリモアが送る”世界”を敵に回すソーシャルゲームです。
www.youtube.com
上で文句だけはデカい雑魚のオタクの価値観にあわせて作品作んなみたいな話してたら公式PV開幕でいきなり雑魚オタク小バカにしたスタンス表明する挑戦的なソシャゲがリリースされてワロタ。「覇権なんてものには興味はない。僕らは僕らの好きなことを好きなようにやり好きにしたんだ。」これ単に逆張りで言ってるわけではなく、厨二作品の面白さってそもそも万人受けしない、少数派のスタンスを肯定し世間を、世界を否定することからだよな?ってところから始まってると思うんですよねって前置きで作品の話に入りましょうか。

このゲーム、とにかく抜群にソシャゲならではのストーリーの演出が良いです。
2024年最もアクションが気持ちよかったゲームがゼンレスゾーンゼロならテキスト読むのが一番気持ちよかったゲームは間違いなくこのゲームでしょう。
戦闘突入演出とサブタイトルの出し方、毎話ラストにクソデカサブタイ出して核心セリフを吐きながらのダブルミーニング判明設定開示そしてto be continued...、本当に快感がすごい。ぜひストーリーはあとから読むからスキップとかじゃなくステージ開放演出まで含めた演出を楽しんでほしい。
始めた直後は厨二病二つ名名乗りダサすぎだろと思ってたけどやってるうちに完全に調教されて名乗りで毎回絶頂しちゃうもんな。

さてストーリーの話、この世界は8度滅亡しかけ、それを防いだ8つの世界の不老不死の騎士たちと、それを束ねる主人公が魔王として人類存続のために神々(?)と戦う中で架空の世界を滅ぼしていく…という話なんですが、やっぱりみんな最強なのがいいね!
私は別にゲームする時主人公に感情移入するタイプじゃないんですけど、我々ゲーマーってやっぱ数多のゲームでいくつもの世界を救ってきたわけで、何も知らない村人でも隠された力に気が付いてない平民でも転生した一般人でもないし、いちいち強大な敵に焦ったり絶望したりしないでほしいわけなんですよね。そういった意味で主人公がほぼ神視点で無双してるのゲーマー目線だなって思うし、それでいてこの世界の仲間たちも結構主人公と同じ目線でちゃんと圧倒的な神々を乗り越えて世界を救ってきた英雄の集団だけあって、アホみたいな無理ゲー攻略が日常状態でメンタルが強いしチームとしての絆が完成してる。
この本当に頼れる仲間たちと世界を救うの、体験として結構新鮮だし本当にストレスなくて気持ちいいんだよね。まあ敵も最強すぎて「グアアアやられた…まあ計算通りなんだけどな…というところまで予測されているだろうが既にそこには手を打ってある…」って永遠に裏の裏の裏を読み続けるのはかっこいいというより普通にギャグかなって思うけど…。

まー、本当に死が軽い世界観の中でそれでも永遠に戦い続けてきた騎士たちの精神の強さ、マジでよいです。個人的にはメイン2章はガチで傑作でした、守ること、王であること、永遠の役割が続いていた話なので。
それでいて不老不死の騎士たちが年寄りじゃなくて十代二十代を"永続年齢"として自称して戦い続けてるのめっちゃいい話だし私も永続年齢中学二年生ってことにして今後生きていこうかな(厨二ゲームに影響受けるのやめな)。

ブレイブソード×ブレイズソウル

リリース記念プリント(ブレブレ×リバリバ)のやつ

2015年リリースのグリモアのソシャゲ、そろそろ10年目ですね。

先に紹介したリバースブルー×リバースエンドでやることなくなってもっと情報を…って思ってたらリバリバに前作があるっぽい(公式には名言されていない?)って話を聞いてお、じゃあやっとくか~ってことでプレイを始めました。
ソード×ソード、ドラゴン×ドライツェンに連なる魔剣伝承シリーズ3作目…ということらしいです。シリーズ13年目…すごいねえ…。

youtu.be
このPV去年ストーリー第一部が完結したときのやつなんですけどバリくそかっこいいので見てほしい。超ネタバレだけどまあ今更みんなやらんだろ…。私はこのPVかっこよすぎて真面目にストーリー追うか…ってなったので…。

深夜アニメのオタクなら変なCMが昔からずっと流れてたのを覚えてるんじゃないでしょうか。(最近はどうなんだろ…(テレビでアニメ見なくなった人))
私はこのゲームやるとき正直ゲーム部分には全然期待してなくて、私の経験としてCMでゲーム画面を映さないソシャゲって基本ゲーム部分面白くないんですよ。
でもいざやってみたらゲーム部分が面白すぎてクソハマっちゃった。

ゲームシステムとしては編成と装備でバフ乗せまくってデカい数字出すだけなんですけど、これが思ったより奥深くて面白い。
なんというか古のブラウザゲーのシンプルな面白さがちゃんとある。
戦闘開始ボタン押したら即戦闘結果出るみたいな時代のゲームに近いんですよ。DMMのゲームとかには未だに結構残ってますけど…。
それでいて高難易度詰めていくとフレーム単位の目押し要求されるようなアクション性とか端末処理速度の限界に挑んでいくような要素の面白さもある。
このゲーム、補給とか修理とか艦これみたいな要素多いんですけどその中にキャラロストがあって、ただHPが0になってからキャラロストするまで数秒間無敵時間があるんで、その無敵時間で攻撃受けて高難易度をクリアするみたいなかなり危ない戦法もできるのが面白い。
で、インフレがすごいゲームではあるんですが高難易度以外は全然古いキャラでも低レアでもちゃんと周回に使えるゲームになっていて、使えば使うだけ実質無限に思い出って数値を上げられるんで好きなキャラで遊ぶキャラゲーとしてかなり優秀なんですよね。
何なら上方修正結構入りまくってて初期の魔剣でも全然強いのありますし、2年分のキャラと育成素材がゲーム開始直後に配布されるんで快適に遊べます。なんで俺は振り返り記事で古のゲームの布教をしている…?

まあゲームの話はおいといて、肝心のストーリーの話しましょうか。
リアルタイムで更新される最新のイベントストーリーは毎回キャラの掘り下げ、作られた兵器の悲哀みたいな話が多くてこの辺はガチで私好み…でかなり面白いの多かったんですがじゃあメインストーリー最初から追うか…ってなったときにこっちが全然面白くなかった!
偉そうにトラブルに首突っ込んでは急に熱血ヅラして説教する何がしたいのか全然わからん主人公、主人公の後ろに隠れてるだけで相棒ヅラしてるヒロイン、マージでこの2人のストーリーに全く興味持てなかったし、敵キャラにも魅力がなくて2章の途中あたりでメインストーリーはいいか…ってなってた。…んですがまあさすがにそろそろストーリー義務感で読むかってなって読みはじめたらまあ面白かったね。6章あたりから敵に魅力が出てきて、9章から13章にかけての設定開示はマジでノリにノッてたね。位置づけ的には9章の前のロスト魔剣の話が全部よくて、その文脈乗せた9章からは一気に意味不明だった主人公とその相棒である魔剣たちの真意がようやく見えてきて本当に面白かった。
まあ後追いで一気読みできたからよかったけどこれリアタイのオタク全員9章からのおもろいとこにたどり着く前に脱落した人多かったのでは…?とはちょっと思う…。

ブレブレって結局兵器である魔剣と人間がどう付き合っていくか、作られた魔剣たちはオリジナル魔剣の偽物なのか、魔剣は人を模した偽物なのか、この世界はなぜつくられ、我々は何のために生まれたのか、この世界が間違っているなら俺が居場所を作らなくてはいけないみたいな話で、これってソーシャルゲームのキャラクターとどう付き合うかの話だとも解釈したら面白いよな~とプレイ中考えてました。

リバリバやブレブレを制作してる株式会社グリモアは"中二病を救う"を会社の理念として第一に挙げてる変な会社で、ブレブレの生放送反省会(アーカイブなし)を見てた時に社長が「この世界には本当は能力者がいるんだけど俺が自覚の無い無効化能力者なせいで近くに能力者が存在できないと考えていた(意訳)」みたいな話を結構真面目にしてて、これを聞いた時にあ、確かに中二病って創作の中にだけあるファンタジーだから面白いんじゃなくてそもそも現実世界をファンタジーとして解釈するのが中二病だったよな!?って結構衝撃を受けたんですよね。なんで俺は忘れていた、こんな簡単なことを…。中二病は空想に影響を受けてキャラを真似てるんじゃなくて、そもそも空想が現実に存在していると信じているから中二病のふるまいをしていたんだよな。

で、キャラクターコンテンツの話に戻るんですけど、昔のソシャゲって結構解釈幅が広い作品が多かったんですよ。ストーリーは薄く、キャラクターの設定もよくわからなかった。これって予算の都合みたいなのもあったんですけど、だからこそプレイヤーに解釈の余地があって、俺のこのキャラはこういう性格だみたいな「遊び」の面白さでみんな盛り上がってた。ブレブレのストーリーでお前らはガチャから排出された時は偽物でも一緒に旅した時間でただ一人だけの本物になっただろみたいな話見てたらその頃の気持ちちょっと思い出してうれしくなっちゃったな。俺嫁文化ネットでバカにされてほぼ消えたけどもっと復活してもいいよなあ、俺はやらんけど…。
この話基本的にメソッドがホビーアニメに近いよなって自覚したらすとんと納得があったな。おもちゃに人格を認めて相棒として戦うみたいなやつ…。

という感じでゲームとしての面白さはもちろんあったんだけど中二病作品に真面目に向き合ったことでオタクとして大事な忘れてたもん結構取り戻せた気がするな、みんなも中二病ゲーをやってガキになろう!

まあそれはそれとしてこのゲームイラストがあまりにエッチすぎないか?(エロガキ)なんか他のゲームがエロすぎ衣装とか言って盛り上がってるとこ悪いけどこのゲームすっぽんぽんのロリが大股開いてるイラストが毎月バンバン出てくるんだけどこれ全年齢セーフでずっと運営続いてるんだ…。

小説

11月20日発売、私が最も好きな作家のうちの1人、野﨑まどの小説をテーマにした小説です。タイトルがわかりづらい。
ま~~~~~~これ最初に言っとくと全然面白くなかったし全然気に食わないし多分読み返すこともないと思う!でもこの小説の結論自体は人生の一部としてずっと残るんじゃねえかなってことで一応選出しとくわ!

野﨑まどって創作題材の作品を今までもいくつか出していて、デビュー作の『[映]アムリタ』、『小説家の作り方』、あとは『2』なんかも一応創作題材かな。そのどれもが人知を超えた創作を作り出す作者の話だったんですが、そんな中でこの『小説』は「書くこと」ではなく「読むこと」、読者にフォーカスした作品で、読むこととはどういうことか、人はなぜ小説を読むのかって言う話をやってるわけです。でもまあ作者が書く側の人間だからな…みたいなノイズがチラついてはいたのは否めない。

我々オタクにとって創作の消費行為ってまあ遊びじゃないわけじゃないですか。暇つぶしでやってるわけでもないし楽しくてやってるわけでもないし(まあ楽しいけど)誰に評価されるわけでもないわけで、じゃあその行為に意味はあるのかみたいな話ですね。結論は気に食わなかったんですがこのテーマ自体は結構面白いのでそういうの好きな人にはおすすめです(一応言っとくとSF作家の作品ですよ)。

私がさっき創作と現実の話をしてたのはこの作品の影響というか視点だったりしますね。
主人公である内海集司のエピソードでこれ、私だ…って思ってたんですけどま~読んでった上でいや、これは俺じゃないな…となり決別しました。南無。

ドスケベ催眠術師の子

このラノ投票で何に入れようかな~って悩んで時に激推しされたのでいっちょ読んでみるかとなったらかなり刺さった作品。3巻が11月18日に出て完結しました。全3巻。

ふざけたタイトルの作品ではありますが、本当に泣ける作品なんですよね。
ドスケベ催眠は簡単に言うと他人の認識を改変するんですが、それによって人生を壊されてしまった人間たちがいて、初代ドスケベ催眠術師の子である主人公が二代目ドスケベ催眠術師のヒロインと共にそれに向き合っていくという物語です。

まあふざけた内容ではあるのですが、ふざけた内容、悪ノリによって狂わされたキャラクターたちの人生はめちゃくちゃにされてるしそれを抱えて生きてきたんだという悲痛な叫び、罪と贖罪と肯定と否定を真摯に描いたのはやっぱキャラクターのオタクとしてはうれしい内容ではあったよな。間違いなく傑作でした。

ケルトンダブル

ジャンプラ連載の能力バトル漫画、6月に完結しました。全5巻。
テンション低い期に最終回読んだせいで当時のことあんま記憶になくて申し訳ないんだけど本当にずっと好きな作品だったんですよね…最近の能力バトル系では断トツで駆け引きが面白い作品だったと思います。

キャラクターにも魅力があってやっぱり主人公荒川ヨドミとヒロイン鎧畑ショウコのメンタルの強さですよね。いわゆる巻き込まれ系主人公でありながら最初から覚悟が決まってるかっこよさ、そして鎧畑さんはとにかく文句なしの最強だ。
だからこそ彼らが紡ぐ正義には説得力があり、強く、正しかったんだよねえ。いい作品でした。

コンカフェ嬢は恋を着る

COMIC FUZ連載。12月に1巻出た時表紙みて気になって買ったらおもろかった。
ファッションデザイナー志望の主人公がなんやかんやでコンカフェで働くことになる話です。

目力が強い女が困り眉でかわいい服着て赤面してるのマジで癖だな~、衣装のデザインがめちゃかわいくてツボです。無限にファッションショー回やってほしい。
今まで読んだことあるコンカフェ題材の作品って普通にカフェだったから酒出す店もコンカフェっていうんだ~っての結構新鮮でした。強い女が酒飲まされてめちゃくちゃになってるのが無限に見れてうれしい。
なんかこう、熱血ノリとコミカルなノリとかわいいノリと百合作品のノリが交互に来るんじゃなくて全部溶け合ってカオスでめちゃくちゃになってるの、読み味がかなり斬新で良かったです、おすすめ。

星の翼

11月正式リリースっていってるけど4月からテストしてました。盛天ゲームスがリリースしたGVGLikeゲームです。って公式が言ってるけどええんか?まあ普通にガンダムvsシリーズとシステム同じタイプのゲームです。

これ結構やったけどおもろかったな~、適当に遊べるくらいには人いたのが良かったね。
一生そのキャラ向いてないからやめろって言われながらやってた。俺に向いてるキャラは一体…。

STREET FIGHTER 6

去年からちょくちょくやってたけどなんか10月くらいに突然やる気だしてがっつり遊んだ。
ダイヤ4まで結構サクサク行って年内マスターや~とか思ってたけど突然ブレブレのストーリー読むのにはまったせいで間に合わなかったね。

去年激安レバレス買ってダルシムにキャラ変したんだけど、なんか調子悪いなって思って違う激安レバレス買ったらめちゃくちゃ誤動作減って今までのは一体…?ってなった、激安を買うなという話かもしれん。まあでも作りがカスだっただけでボタンと基板はどこも変わらんと思うんだよなあ…。直そうと思えば自分で直せるし…(めんどくて直さず買いなおしたけど…)。

ダルシムって今までずっとディフェンシブなキャラだと思っててあんま楽しくなさそうだな~って思って使ったことなかったのだけど触ってみたらJ大Pが本当に無法技で一生J大Pを擦る喜びに目覚めてしまった。
それはそれとしてコンボ無駄にミスってるからコンボ精度上げれば全然まだ上いけるでしょ~くらいの感じなので来年も遊んでいきたいね。プレイ時間が足りない…。

おわりに

さすがに私も長いことオタクを続けてきて、もうオタクとしてのスタンスは固まっただろうと思ってきたけど2024年は各種中二作品によってガンガン魂の形を叩き直されて価値観を改変された感覚があった。
新しい価値観を得たというよりは、中学二年生で創作に向き合っていた頃の価値観をきちんと取り戻した…いや、あの頃の視点が気が付いたら俺から消えていたことを創作を介して自覚できた、という感じ。

なんだろうね、別に中二作品に触れてなかったわけじゃないというかむしろ毎年腐るほど消費してるはずなんだけどな、去年までの私には何が足りなかったんだろうな、などつらつら考えようとしたけどまあ過去なんてどうでもええか、今の俺こそが最強や、2025年の俺はもっと強くなるぜ!よろしくな、オタク!――ついてこれるか?じゃあの!