なんもわからん

さっき作った

グリマスのオタクが墓の中から『アイドルマスターミリオンライブ!』先行上映1幕~3幕を一気見してきた感想と思い出語り

アニメ『アイドルマスターミリオンライブ!』先行上映のネタバレ感想です。まだ見てない人は注意してください。

面白かったですね~。ミリオンの歴史だ……。

私はもうミリオンのコンテンツに5~6年くらい触れてないので最近のミリオンのこと全くわからないのですが、映画館から出るときにオタクが「あれたぶん2ndの話じゃない?俺は知らない頃のミリオンだけど…」みたいな話をしているのが聞こえてきて、確かに最近(最近?)ミリオンに入ったオタクは知らんで当然よな……では当時の空気感を語らなければならない……。みたいな謎目線になったので感想やらを書こうと思います。
私は~2017年くらいまでの昔のオタクの目線で話をするから現役のオタクは最近の話とか感想を聞かせてくれよな!

とりあえず自分語りからはじめていい?クソほどどうでもいい話だからアニメの感想だけ読みたい人はとばしてもろて。

ぼくとミリオンライブ

私はグリマスのオタクです。

一応説明しますと、ミリオンライブにはGREE版「アイドルマスターミリオンライブ!」(通称グリマス)というブラウザゲームがかつてあり2018年にサ終し、そしてその後継となるアプリ版「アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ!」(通称ミリシタ)が現在まで展開されています。
つまりわざわざグリマスのオタクを自称するようなやつは現行アプリについていけなかった過去の亡霊、コンテンツ追ってないのにファンヅラしてる老害野郎なわけです。

この話いる?まあずっとミリオンに触れてないけど自分的には引退してる認識はないので……私が育てたグリマスのシアターとアイドルたちは俺の中で生き続けてるしミリシタとは別の宇宙で宇宙一アイドルやってる設定だから……(かつてのグリマスはレベルを上げるとシアターがデカくなり最終的に宇宙ステーション型劇場になります)。最近ふれてなくてもやっぱ人生で一番のめり込んだコンテンツだと思うし。ぼくの青春だった…。

まあそんなこんなでアニメ情報が出たときもアニメの先行上映が劇場で見れる!って言われたときはデュフフ……我々がかつて何度も徹夜で同志たちと語り合ったアニメ化ですな……流石に見届けるしかねえ!2015年の西武ドームでDreamingのアニメPVで動く彼女たちを見た感動も2017年の武道館で4周年アニメPVに込められたミリオン愛に感謝し朝までオタクたちと何度も見直したのも覚えとる……。みたいな気持ちでした。

そんな感じでアニメ先行上映見たいな~とは思っていたものの、仕事が忙しい状況が続いていて、休みが取れたときはもう1幕の上映が終わっていて、100%の状態で最初から楽しみたいし途中から劇場で見るのも微妙だしテレビで放送されるの待つかあ…と諦めつつTLに流れてくる3幕公開情報を眺めていたら「豊洲で第1幕と第2幕の上映延長決定!」ってツイートが流れてきたんですよね。
は?1幕公開期間終わってたから見る手段無いと思ってたけど豊洲ならずっと見れたの?じゃあ見に行くわ。コンテンツから離れたオタクのアンテナは低い…。結果的に3幕開始と同時で一気見できたのでちょうどいいタイミングだったのかもしれません。

POPとか展示見てなんかミリオンの扱いデカいな~って思いながら1幕見てそういえばシアターのモデルって豊洲だった……って思い出してちょっとウケました。

1幕感想

というわけで前置きが長くなりましたが感想を。流石に古のオタクだからうろ覚えで変なこと言ってても許してほしい……。

1話~2話

まず未来が複数の部活の助っ人ちゃんとやってたのは面白い解釈だと思いましたね。個人的には未来と言えば「アイドルになるために部活をやめてきた」のセリフで、部活クソ舐めてる印象が強かったんですね。そして異常フィジカル集団ミリオンの52人の中では運動できるイメージもなかったんですが、地区大会を目指す部活の助っ人ができるくらいにはちゃんとやってた。これがストーリーに活きてるのがよかったですね。
チーム競技で頼りにされるくらいのコミュ力、自分にはない高みを目指す人物の傍にいることと夢に対する渇望、そして急にアイドルを目指し始めてもそれがこなせるくらいの基礎体力が既にあることを「静香に声をかけ、静香に共にアイドルを目指せる」要素として成立させてるのが上手かった。オリジナルの未来のままだとちょっと静香の心を溶かしたり背中を押すには足りない気がしますからね…。ゲッサン版の未来を主人公としてさらに優秀にした感じがあります。ジャングルジムの誓いもゲッサンにありましたしね……それはそれとして中学生は18時開演のライブ終わったら公園でたむろせずまっすぐ電車乗って帰りなさい……。

静香もそんな未来の存在をリスペクトして前を向けていて変にこじれることもなかったのは2人の関係性として良かったですね。「未来にない夢を静香が持っていて未来はそれに影響を受ける・静香にない行動力を未来がもっていて静香がそれに影響を受ける」の相互補完の構図はいいタッグでした。おそらくここに翼の「目標も行動力もないが技術はある」が揃って3人で相互にもなるんですがここの3人目としてのポジションが補完されるのは3幕なのでここでは軽めでしたね。

オーディションが中野サンプラザなのもおっとなりましたね。ミリオンライブ単独公演はじまりの場所、1stライブが開催されたのが中野サンプラザなんですよね。そう考えると未来と静香(と翼)が幕張メッセにASを見に行ったのは1stの前の765の8thを意識した場所選びでしょうか。
ASのライブはオタクの手拍子のリズム感のなさも再現されてるのリアルすぎてちょっと笑いました(まあデカい会場では音が届く速度の関係でああなるんですよね…)。

オーディションで先に合格している面々がヘルプしてるのも良かったですね。ミリオンライブでよく言われていたのがプロデューサー1人で52人回すの無理でしょうという話なんですが、今回は社長とP2人事務員2人でやっていて、かつそれでも当然足りない。でもその穴埋めを手の空いたアイドルがやってるというのをちゃんと描写していたのが良かったし、そしてそれがこのアニメ『アイドルマスター ミリオンライブ!』が最も描こうとしているシアターという居場所の相互扶助、ホームの絆というテーマに繋がる要素への布石になってるわけですよね。

そして静香のオーディション、このへんの歌い方だったり、音の説得力は流石に良かったですね。やっぱ静香…というか静香の声優、田所あずさの歌がミリオンライブってコンテンツに与えてくれたものってもともとのキャラ設定から逸脱した文脈ですごいんですよ。アイドルマスターの新しいコンテンツとして出てきた(当時)全然知られていなかった実力派新人声優がその歌でミリオンの代表として他コンテンツのオタクをミリオンライブに引きずり込んでファンを増やしてきた、そういう歴史がもうコンテンツに浸透してると思います。
静香のキャラ設定としては歌で黙らせるキャラみたいな感じはもともとは存在してなくて(一応青の系譜として千早からの流れみたいなのはあるとは思いますが)、でもそういうリアルライブの文脈をミリオンライブというコンテンツに取り込んでミリオンのオタクを納得させたのがゲッサン版ミリオンライブというメディアミックスで、このアニメもそういう流れを汲んでるとは思うんですよね。
それはそれとして『Rat A Tat!!!』は新人アイドルにやらせるには音取りむずい曲すぎん?しばらくミリオンから離れてたから新曲が現代らしいアップテンポで早口な曲多くてびっくりしちゃったよ。

1幕2幕の延長上映は今応援上映しかないので、とりあえず初見だしオタク視界に入れたくないな~って思って最前でふんぞり返ってみてたんですけど(上向くと首が痛いので…)結果的にめちゃくちゃ審査員席目線で見れて良かったですね…。全体的に劇場最前席でステージみてるみたいなカメラワーク多かったですし、静香が歌うところの音響の切り替わりとかすごかったですしTVアニメではあるけど可能なら劇場で見るべき作品だなこれは…と思いましたね。ちょうどシアターのステージのサイズ感ってちょっとデカい映画館くらいですしね。

そしてオーディションの3人からシアターに立つ39人の姿の幻視、この空気こそが私がやってた1thライブ~4thライブあたりにあったミリオンライブの空気なんですよね。この話はちょっとあとに回して2幕の原っぱライブのところでしましょうか。(37人と書いていましたが39人だとコメントいただいたので修正、スミマセン)

3話

シアター組出てきてここからがいよいよこのアニメが37人をどう扱う作品になるかお手並み拝見みたいな感じで見てましたね。
でいきなりインパクトを残してったのがロコとまつりなのは良かったです。あとわかりやすく目立ってたのは茜でしょうか。この辺はやっぱりキャラ・髪色・口調・服装・シルエット全部わかりやすいですもんね。この3人はあとの原っぱライブというクリエイションに繋がるネタだったのもよかったです。
話の軸としては百合子とまつりが絡んでたわけですが、同世代(1つ上)の百合子が先輩風を吹かすのと年上のまつりがめちゃくちゃやってることで全体的に年齢だとか先輩後輩の垣根を取っ払う布石という感じで良かったですね。年齢差のとっぱらいに関してはは4話で桃子とぶつかったりしてたのもわかりやすさかもしれないです。ムビマスだと年上組の美奈子と奈緒が一歩引いてたような印象があるので今回みんなバカやれてたの嬉しかったんですよね。大人組もちゃんとしてるけどアイドルとしての立場は対等というか……。

あとは印象的だったのは工事中のステージを見学するところですね。私にとってやっぱりミリオンライブってやっぱり劇場を作るゲームなんですよね。グリマスは仮設テントの劇場からスタートしてプレハブ小屋にしてシアターになってショッピングモールになって遺跡になって空飛んで海渡って劇場ごと宇宙に飛び出すゲームでしたからね。
だからこそシアターの建設って過程が描かれてるのもよかったしまだ見ぬステージの光の話がされるのもよかった。それはそれとして現場でヘルメットはつけな……。

4話

もうキャラいっぱい動いていてずっと嬉しかったですね…。今となってはそんなの当たり前じゃない?と思うオタクの方が多いかもしれないんですけど、やっぱりミリオンライブの異常性で特異性って全員に(基本的に)平等に出番があったことなんですよ。ミリシタが今どういうコンテンツ展開をしてるかはわからないのですが、アイマスってコンテンツにおいてグリマスってシンデレラガールズ(デレマス)のあとに出てきたゲームで、デレマスが出来なかったこと、そしてデレマスのオタクがずっと欲しがっていつつも無理だろうなとも思っていた「全員に声と出番と曲が欲しい」という要求に最初から応えてくれたゲームで、あの頃のオタクってやっぱりそこにコンテンツに対する信頼を置いていた人が多かったと思うんですよ。

全員に定期的に出番が回ってきて、全員に出番のあるイベントも定期的にあって、そして1人のキャラが全員と定期的に絡むから単推しのオタクもシアター全体50人のストーリーを見ることになる。そういうコンテンツだったんですよね。これを50人って規模でできていたゲームは当時他になかった…というか今もほとんどないと思います。ミリオンの後発のSideMもシャイニーカラーズもユニットが最初から割り振られているから基本的には全員で絡むというよりはユニット内で絡むことが多いですし。

このユニットがないのってミリオンが生まれた10年~15年前あたりのソーシャルゲームブラウザゲームの時代性だとは思うんですよね。ミリオンはキャラ描写やストーリーに力を入れている方ではありましたが、かつてのソーシャルゲームにはほとんど長いテキストやストーリーがなく、ある程度プレイヤーが想像で補完することが要求されていた。これソシャゲの文脈もそうなんですがアーケード版アイドルマスターからの文脈として『各プレイヤーだけのオリジナルユニットを組もう』みたいなのがあったのも大きいのかもしれません。アイドルマスターのプレイヤーがプロデューサー名乗ってるのも自由度が高すぎてプレイヤーがある程度想像で補完するゲームだった頃のロールプレイ感高かったからだとは思うんですよね。

ちょっと脱線しましたがそんなこんなでミリオンって特定のユニットがなく50人全員が話を回してたんですよ。ある程度人気のよく出る組み合わせみたいなのは当然あるはあるんですけど…。
だからキャラとキャラが会話してるときにこの2人はこういう反応するなみたいなのが大体みんなわかるし、特定の2人が一緒にいるとこの組み合わせは…!みたいなのが無限に出てくるうれしさがあって、そしてそこからキャラの深みみたいなのが無限に生まれていて、そういうマイナーなカップリングにも公式から供給が来るからユーザーが好きなキャラを自由に組み合わせたり魅力を語ったりして遊べるソーシャル性が高かったのもミリオンの魅力だった。

4話の話に戻りましょうか。
これは今回アニメ見て改めて感じさせられたんですが、ミリオンライブの面白さって、そういう50人全員が別の思惑で動いてぶつかった結果同時進行で複数のドラマが生まれて交じり合っていたっていう群像劇的な一面が大きかったと思うんですよね。でもそれを25分?しかない・全12話というTVアニメという縛りの中で37人(39人・52人)使って描けるかっていうのはまあ普通に考えたらできないしそもそもやろうと思わないんですよ。でもこのアニメはそれをお祭り回とかそういう扱いではなく全12話の中でメインとして描いていた。

未来が「自分がやりたいから」というより「みんなの気持ちを叶えよう」みたいな動機で全員の原っぱライブ企画してくれたのマジでそれミリオンライブじゃん!ってなったんですよね。ミリオンライブって確かに個性的なキャラクターが強みで一番の魅力のコンテンツではあるんですけど、その個性って作品の中で個ではなく50人というチームの中で同じ目標に向かう中でこそ発揮されてきたと思うんですよ。
1話~2話で他人の夢の美しさを知っていて、他人の背中を押して夢を叶えさせた未来だからこそこの37人の夢も押したくて、アイドルが輝くために・夢を叶えるために・ライブをするために何ができるかを考えていて、その未来の想いを受けてプロデューサーだけでなく他のアイドルも全員が全員の成功のために企画を考え頑張っていた、いや言われてみればかつてのグリマスは確かにそういう話をしていた。実際の芸能界の姿ともアイドルの姿とも、そして今までのアイドルマスターのアニメが描いてきたものともかけ離れてはいるんでしょうが、ミリオンライブというゲームの中でのプロデュース業・アイドルたちって確かにそういう「50人全員で何かを作りあげる」形をしていたんです。

もうこの辺でだいぶわかってきてましたね、このアニメがミリオンライブのアイドル・キャラクターの魅力だけではなくミリオンライブというコンテンツの魅力を描こうとしていることが…。
最後にOP映像『Rat A Tat!!!』で全員が高速切り替わりでカットインするのマジで無茶だけど頑張って全員見せようとするのうれしくて本当に笑顔になってましたね。

2幕感想

5話

続けて原っぱライブの話。全員わちゃわちゃパートが続いて嬉しいのは先に書いた通りですね。
んで『手作りのぶどーかん』ですよ。先にグリマスが劇場をデカくするゲームで、その劇場の初期状態が仮設テントという話はしましたが、それがこれ、みんなのぶどーかんです。
これ回収されたの本当にうれしいんですよね。
グリマスって変なゲームなのが魅力の1つで、その方向性が一番最初に見えるのがこの「ゲームをはじめたらアイドル50人もいるのに手作り感あふれる仮設テントしかない状態ではじまった…」みたいな意味のわからなさで、きっと当時のいろんなプレイヤーの第一印象として強烈に残ってるはずなんですよね。それがこのアニメの中でアイドルたちの最初のステージとしてちゃんと描かれたの、本当に歴史の話だと思いましたよ。これってミリシタにはない要素ですよね?最初からシアターでしたし…。

そして歴史の話といえば「ステージに立てる人数に限りがある」ですよ。
これは本当に「あ~」ってなりましたね。
おそらく最近ミリオンに入った人は可能な限り全演者がライブに出ることが前提みたいな感覚になっているんじゃないかと思うんですけど、アイドルマスターの、特にミリオンライブのリアルライブの歴史的にこれは本当に悲願だった。
ミリオンの演者がはじめて全員参加する3rdライブツアーが発表されたのは2015年の西武ドームでしたが、当時のオタクの感覚としては「37人全員ライブに出してほしいとはめちゃくちゃ思っているけど流石に人数多すぎて無理だろうな」でした。AS組の13人全員揃えるのすら大変なのに37人は流石に厳しい、デレマスならライブに1回でも出れたらノルマ達成みたいな感覚でしたし。まあ何年もかけてちょっとずつ全員出せれば…くらいの気持ちでした。デレマスがツアーやってないのにミリオンが先にツアーやるわけないしなとも思っていましたし。
だから本当にこの発表を西武ドームで聴いた時は本当に声出ましたね。人生で一番叫んだ瞬間だったかもしれない。周りのオタクうるさくしてごめん…。ミリオンライブがキャラクター全員を大事にしている作品だということはわかっていて、演者もいつか全員で出たいなという話を何度も何度もしていて、私もそれが見たいとずっと思っていて。それでもどこかで実現は無理だろうなと思っていた。でもミリオンライブはそれを実現してくれた。

そういう文脈を踏まえていたから、原っぱライブのステージに立つ7人見たときも「あ~」ってなりましたね。これ1stライブに参加したメンバーで、初期のミリオンライブの代表としてリアルライブをやってきたメンバーで、ライブに出られないメンバーたちの想いを背負ってステージに立ってきたメンバーなんですよ。
だからこそそのステージに立てずにステージの外で歌っていた可憐に本当にやられてしまった。ミリオンライブにおける『Thank you!』という曲の重みなんですよね。

『Thank you!』、最初にリリースされた曲で、ミリオンの顔だった曲で、1stライブの最初の曲で、やっぱミリオンライブはこの曲からはじまるんですよね。
感謝から始まるコンテンツ、なかなかないですしこの50人が対等に描かれているめちゃくちゃなジャケット、本当に「全員」のコンテンツだなって思うんですよね。

そしてグリマスってゲームはこの1stライブの成功を受けて感謝イベントとして1stライブ衣装を着た「全員」のカードを実装したんですよね。リアルではステージに立てなかったアイドルもゲームの中のライブでは全員共にあったというとんでもないIFがゲームで描かれたわけです。これも本当に当時としてはあり得ないくらいすごい話で、このイベントがあったからこそミリオンライブってコンテンツとオタクの中にはずっと「全員が同じステージに立って歌うという幻覚」の実現にこだわりがあるんですよ。
この『Thank you!!』37人全員歌唱は最終的にはリアル武道館・4thライブで実現する(厳密にはしなかった)こととなるのですが、この話は第三幕で…。

香織と紬が客席にいたのも演者が4thライブを見に来ていたエピソード再現で良かったですね。それはそれとして最前席空いてるのは意味わからなくてちょっとウケました。

6話

5話が1stライブならこの全員小分けでのデビューライブは3rdツアーだな~とか考えてました。
チーム1stのメンバー、元ネタはあるのかよくわからなかったんですが『Star Impression』の曲調含めて”強い”メンツでわかるな~って思いましたね。この辺の”強さ”って1幕の静香の話でも書いたようにキャラ設定を超えた演者を含めたライブパフォーマンスの話で、それを作中に逆輸入してる感あって本当にリアルライブを含んだミリオンライブを知ってる人が考えたセトリの1曲目って感じでうれしかったんですよね。

美奈子リーダーでセンターに持ってくれたの本当にうれしかったですね。これはまじで私の個人的な脳内設定の話で申し訳ないんですが私はガチでダンスにこだわりを持ってたPなのでアイドル全員踊らせることばっか考えてましたしDa属性の美奈子がこういうダンス曲やってくれるの本当に解釈一致なんですよ。まーじでかっこよかった…。

紬のエピソードも良かったですね。家と家族の話は三幕につながっていくのでそっちに書きましょうか。

7話

ついに来ましたね……。ミリオンライブが……。
質アニメだね~みたいな顔してたら急にバカなイベント来て笑ってしまった。
ミリオンライブといえば意味の分からないバラエティ企画と超絶フィジカル描写とトンチキ解決ですからね。

バカではあるんですけどキャラ絞られた分各キャラの個性と魅力が出まくってて本当に良かったです。無限に語りたいポイントがある……。こういう話12話やってくれてもいいですよ。
サンライズパース木材切断からの崖上りは流石にアイカツでしたね……。あまりにも危険な番組すぎて日曜朝に放送できねえだろ!って思いましたがまあこれくらいファンタジーに振れば逆にセーフなのかもしれないです。セクシーすぎて放送されなかったらどうしよう……。

チームの枠を超えた協力がやっぱり「全員一緒に」の文脈で本当に良かった……。

8話

これもトンチキですけどぼく好みのキャラ対比エピソードでしたね……。
桃子の前職とこのみの前職が糧になっているという肯定、その頃とは違うという今・アイドルであるからできること救われることの肯定、仲間がいるから・プロデューサーがいるからできることという肯定。
このへんの軸がいい感じに絡んでて良かったですね。

桃子と育が離れた場所で仕事していてもちゃんと繋がっていたのが良かった……。

子役探偵の版権元の人に許可取ってなさそ~みたいなどうでもいいことを考えてました。

3幕感想

9話

何で函館……?ライブでもあったのかな……?って思って調べてみたけどよくわかりませんでした!グリマスの全国キャラバン編も北海道は札幌と富良野でしたしね。
個人的な理由ですけど去年函館で数か月仕事してたのでめっちゃ見覚えある景色でうれしかったですね。
ミリアニ、豊洲の風景だとか幕張メッセとか中野サンプラザもそうですけど単なる背景絵としてだけでなく現地の空気感がかなりリアルなのいいですよね……。

春香千早美希と未来静香翼の対比なんですけどこの辺良かったですね。
ミリオンのオタクはAS組のキャラ知ってますけど…というかア二ミリのAS組はアニマス(箱〇ベース)要素が濃く出てるAS組だと思うので新規の視聴者はどういう経緯を経てAS組が今の頼れる先輩になってるのか知らない人の方が多いと思うんですよね。
でもそれってまさに「未来静香翼の視点から見た先輩アイドルの姿」だからそれでいいんですよね。

とはいえぼくはAS組とシアター組は対等派だったので(この設定ミリシタで消えました)あんまり先輩風吹かせてほしくはないタイプのオタクでしたが……まあグリマス時代もムビマスと地続きの世界観のストーリーはちょいちょい出て来てましたからね。
『Ready!!』流れたときも「ここでReady!!流すのわかりすぎる~」の気持ち8割と「でもそれアニマスの曲でミリオンの曲じゃないが……」2割みたいなめんどくさいオタクの顔がちょっと出かけたんですが『追憶のサンドグラス』と『Snow White』がきて嬉しかったので許しました(何様?)。
いや『追憶のサンドグラス』なんですよね。AS組のミリオン曲ってマジでライブで披露される機会が少なくて、(ミリオンのライブに出てこない+AS組のライブ自体が少ない+あってもミリオン曲よりセトリに入る名曲が多すぎるみたいな)サンドグラスはその中で曲人気も高かったですしライブで見れるまでは死ねないって話はしてるオタクは多かったですよ。だから『Snow White』がストーリーの軸になる曲なのも良かったですね…。


『Snow White』ってやっぱり個人的にはミリオンの千早のイメージを象徴する曲なんですよ。
過去の千早の真っすぐすぎて余裕がなかった冷たさの中に強い意志が込められたイメージではなく今を噛みしめるようなとても暖かい歌で、1人で真剣に歌に向き合ってた頃ではなく最初から50人好き勝手やってる自由人の輪のなかでのびのびと歌に向き合うことができている、それがミリオンの千早のイメージなんですよね。
そういう曲を静香が歌うとちょっと昔の千早みたいな歌い方になる。これめちゃくちゃ良かったですねえ。いやしかしソロ曲を原曲と違うイメージで原曲と違うキャラに歌わせるってかなり攻めた作りではありますよ。本人歌唱やったあととはいえめんどくさいオタクにお気持ちされてもおかしくないのにそれでもやりきった。まあAS組のパートをシアター組がカバーするのリアルライブでもずっとやってる文脈といえばそうなんですが。
結局この話で未来静香翼がやってたのって「過去の春香千早美希」との対比で、「アイドルになって得られたもの」「デビューしたらできるようになるもの」の話なんすよね。周りが見えてなかった頃の春香、アイドルに向き合えてなかった頃の美希みたいな。「もうファンではない、憧れではない、聴くだけで満足できない、ステージに立つ側、歌う側、ライバルとして向き合う存在になること」なんすよね。

9話見てるときは「AS組からシアター組へのバトン」「先輩と後輩」の文脈だけで見て意識してなかったんですが、今この記事書きながら思うのはこれ「旧アニマスのAS組からミリオン世界観のAS組へのバトン」旧作品のファンに向けた「ここからまたスタートするAS組たち」の世代交代の話でもあったのかもしれないですね。そう考えると『Ready!!』から『Snow White』は上手すぎる構成なのかも、『Ready!!』やったの最高!自己解決しました!(は?)

10話

チャリティーの話ですね。
千早静香志保星梨花って限界家庭環境組なんですけど、作中で語られたのは静香と星梨花のおもしろパパの話で千早と志保の家庭の話は匂わせ程度しかしてないのまーじでオタクだけを殺す構成で笑っちゃいましたね。オタクが見てるときだけ激重ストーリーになっとる。

これ9話を受けて静香が「アイドルにできること」「アイドルになること」から「アイドルになろうと思った理由」「忘れていた気持ち」で静香父の忘れていた気持ちに接続して和解まで持ってくだけでキレイにまとまっていて全然上手いんですけど、今回の千早自体だったり、未来と翼とPの父親の説得だったりシアターのメンバーがところどころステージ外でフォローしてそれが上手いこと働いてるのが本当に良かった。
この未来とか千早がやってる「背中を押すシアターの仲間の存在」からの「ステージで輝く背中を押されたアイドル」のバトンの連鎖が1話からずっと一貫して描かれてて12話で爆発する伏線になってるの本当すごいんですよね。

静香単体の話ってこのミリオンライブでほぼ唯一単独で掘り下げられてるエピソードではあるんですが、それが未来だけとかではなくしっかりシアターの仲間全員が当たり前に支えてるっていう描写がキモにあるの本当に52人のミリオンライブが好きだったオタクからしたらうれしいんですよね。

11話

合宿回です。全員でわちゃわちゃしてるの嬉しすぎ!(n回目)

いやこれシアターで寝食を共にする意味なんですよ。6話の紬が未来の家に泊まったときのシアターが「家族」「家」のエピソードがモロに決まってる。
その中でもホームグラウンド発言には唸ってしまった、劇場で一番最初に野球をしてた意味ってそういうこと!?「劇場で野球する」ミリオンのクソネタをこんないい話に接続してんの流石に芸術点高すぎる。まあ野球は禁止されているのですが……。

そして全員をステージに集めるジュリアの歌、『トワラー』ですよね。39人の仲間を繋いだのってやっぱりステージの上の歌とダンスなんですよ。歩の即興ダンスとそれに応える可奈と麗花も良かった。ダンスって決められた動きを見せるものではなく言葉を超えたコミュニケーションの一面ですからアイドルという絆の形の表現として本当に良い。

ステージで寝ること、ステージで生きること、「アイドルとして生きていくこと」で9話のアンサーなんですよね。
翼の決意もよかった。なぜアイドルなのか、翼が何のためにステージに立つのか、未来と共に静香の背中を押したように、みんながステージにかける本気の輝きを知っていること、私がその38人の背中を押せるということ、私の”本気”ならそれができる、であるならそれをやりたいという覚悟ですよ。

というわけでライブ開始!
デビューライブで37人全演者出演3rdライブツアーの再現をしたなら当然次のモチーフは37人全員が同じステージに立った武道館4thライブになるんだろうなみたいなドキドキで見守ってました(4thは実際には36人しか立てず琴葉は3Dモデルでの共演となったのですが……)。

全員でステージに立てなかった悔しさを抱えて歌った5話の『Thank you!』、2幕のエンディング『Welcome』を受け、各チーム全員のデビューライブを繋いできた終着点なら奇跡の全員参加の代名詞、3rdライブツアーで毎回最初に各チームで歌われ親の顔より聴くこととなった『Dreaming!』(LTDリリイベも半分以上行ったのでマジでめっちゃ聴いた)が歌われないわけはない。からの翼の『ロケットスター☆』、これは見てた時はわからなかったんですがバックダンサーの3人でグリマス最初のイベント「開演!ロケットスタートライブ」に重ねてるんですよね。グリマスの長い歴史はここからだった……。というわけで12話へ。

グリマスゲーム内イベント『いざ勝負!真剣すごろくゲーム』の作中で遊ばれていた「スペシャルすごろくマップ」の1マス目

12話

『海風とカスタネット』からの『フェスタ・イルミネーション』『チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!』のつなぎ、良かったですね。
やっぱりミリオンのライブの良さってギャグみたいなキャラたちが ゴリゴリのパフォーマンス決めてくれるところみたいなのはありますからね。フェスタの開演なんですよね。

そして『バトンタッチ』いやこの曲この12話で描いてきたミリオンライブの歴史の全てでこのこけら落としライブすぎる……。
曲名が出た瞬間にはいはいこれこのアニメの本質です本質、今全てを理解しています……みたいになって気持ち良くなってました。仲間からバトンを受け取って仲間に繋ぐアニメなんですよね。ステージの上では視界ほぼゼロで回りが何も見えてない紗代子が遠くても仲間がいるから大丈夫みたいな歌詞歌ってるの本当に……。

んでミリオンで最も(?)有名な2ndライブの機材トラブル事件の再現、問題の『Sentimental Venus』です。正直曲来る前からプラグがバチった瞬間に当時を知ってるオタクはだいたい「やるんだな!?今!ここで!」になってたと思うんですけどいざ2ndライブ2日目メンバー出てきてSVのイントロ流れたら覚悟してても震えましたね……。私は2ndのチケット取れなくて女々しくも現地行って空気吸ったあと幕張のLVで見てたんですけど大合唱と拍手UO点火はLVでもやってましたよ。会場に届くわけでもないんですけど自然にそういう空気になってましたよね。

2ndライブ音響トラブルの再現やるのはいいんですけどじゃあここからどうするんだってバタバタ走り回る面々と止めたくない!って騒ぐプロデューサー見ながら思っていたところでの紬の「うちがつながんと…」というセリフを聞いた瞬間に完全に理解しました。
私はこの空気感を知っている……これは2ndの再現だけじゃない、4thライブ前後のプロデューサーたちの雰囲気だ……。(回想入ります)

これは結構ネガティブな話になってしまうしちゃんとあの頃のグリマスが最高ってオタクもいたはずなので超主観での話ということを前提にして読んでほしいのですが、3rdライブツアーの大成功を終え、数々の伝説を経たミリオンライブは口コミでどんどんコンテンツのファンを増やしていき、そして4thに向けてミリオンライブというコンテンツだけではなく原作ゲームであるグリマスも盛り上がる……と思いきやその中で何故かグリマスは失速していきました。
度重なる仕様変更による客離れ(これについては私は新しいもんがどんどん出てくる!と純粋に楽しんでいました)、そしてグリマスというゲームの強みであったリアルライブ展開との同期・3rdツアーと共に全国を駆け回った全国キャラバン編から一転して1年を通して「出会いの物語を再度描く」という過去を向いたNP編(ライブで増えた新規向けの展開なんだな……と自分を納得させていました)、そして毎年見たことのないユニットで新鮮な組み合わせを見せてくれたこれまでの周年イベントから一転して過去のPSL編と同じユニットで展開されテキスト量も大幅に減らされたULAという目玉イベント。それでもその合間のイベントはミリオンライブらしく斬新で楽しいものではありましたが、今のミリオンはゲーム外展開に注力して昔のグリマスのような大規模ストーリーは実装されないのかもな……というのは薄々感じとっていました。

そんな少しネガティブな気持ちを抱えつつも挑んだ武道館での4thライブはやはり本当に最高でした。Day1がThank you!!ではじまりThank you!!で終わったこと、過去をリスペクトしつつも「最高を塗り替える」を体現してきたミリオンライブ、その無敵感が変わらずそこにはあったことは再確認できました。だからこそグリマスというゲームからそれが見えなくなったのは悲しかった。
そんな4thライブDay3。発表されたミリシタ。展開の縮小の理由に新アプリがあったことには納得があり、その時点ではこれからまたミリシタもグリマスも盛り上がっていく未来が見えていました。

私がグリマスはもう終わるんだなと確信したのは4thライブ直後のイベント『アイドルヒーローズ サイドストーリー』でした。これは過去のイベントの裏側を描く違う時系列の物語で、もう私と共にリアルタイムで歩んでくれてみたことない景色を見せてくれるグリマスはそこにはなかった。その後もグリマスは復刻イベントばかりになり、サ終はまだ宣言されていない段階ではあるものの展開がほぼ終わったことは大体のプレイヤーが予想していたと思います。そんな空気の中でミリシタがリリースされました。

ミリシタはいいゲームでした。クオリティの高い3Dモデルと衣装。しかしそれでも流石に52人というキャラクターの物語を最初から描くことには無理があり、出会いの物語やキャラ紹介が1から少しづつ描かれるのを眺めながら彼女たちが新しい姿を見せてくれるのはまだまだ先だろうなあ……まあ最初から全員実装されてるだけでもすごいことだしな……みたいな気持ちでプレイしていたのを覚えています。
そんな中で私を新鮮な輝きで繋ぎ止めてくれたのがミリシタの新キャラ、白石紬と桜守歌織との出会いでした。特に2人の楽曲、『瑠璃色金魚と花菖蒲』『ハミングバード』は何回もプレイしたのを覚えています。瑠璃色金魚は当時としては高難易度で譜面も楽しかったですからね。まあそもそも曲があまりなかったので……。

クソ長回想終わり!!ミリアニの話に戻りましょう。
というわけで他の誰でもない、紬が止まってしまった流れを先につなげる!という決断をしてそれを歌織がつないだの本当に、本当に嬉しかったんですよね。アニメの中で周りに振り回されてきた紬がここで自分でその決断ができることが……。このアニメ見るまで全然意識してなかったですけど私がミリシタを短い時間だけでもプレイできていたのは確実に紬と歌織の物語があったからでした。『瑠璃色金魚と花菖蒲』『ハミングバード』がつないだミリシタという未来なんですよ。
結局私はこのグリマスからミリシタというバトンを受け取れずに「ライブが止まって」6年経ってしまった立場なのですが、実際には多くのオタクたちとミリオンライブと52人のアイドルたちがこのミリシタというバトンをちゃんと受け取って6年という月日を盛り上げて今10年の時を経てこの素晴らしいアニメという到達点に至っているわけですからね。
私がかつて愛したミリオンライブはやはり最強だったらしいな、誇らしいが……(誰目線?)

もうこのへんよすぎて話したいことなくなったから終わりでいい?完全に成仏しかけてたせいか本気で『オレンジノキオク』と『REFRAIN REL@TION』の記憶ないんですよね……。
満を持しての@を冠する曲……いや亜利沙のアイドルch@ngやっちゃったのノイズじゃないですか?瑠璃色金魚でミリシタの話していることに気が付けたのでチーム8thがミリシタ初期実装SSRの5人だな~ってのにここでようやく気が付きました……と思ったら初期実装組はプラス春香で6人でした。まあ別枠別枠……。

んで最後に『Brand New Theater』、4thではじめて歌われたミリシタの曲ですね。このアニメはミリシタに繋ぐストーリーだったので当然この曲は外せないということで。
このアニメ見るまで『Brand New Theater』にあんまりミリシタの曲ってイメージなく普通の周年曲みたいなイメージだったんですけど(は?)Thank you Welcome Dreamingの部分が単なるノルマでなくちゃんとグリマス時代の想いを繋いでミリシタにバトンを繋ぐという曲だったって考えるとめっちゃありがたい曲なのかもですね……という感じでシアターにようこそでEND。

最後にエンドロール眺めてたら50音順なのに今更気が付いてちょっと嬉しかったです。

おわりに

いや本当にグリマス時代の楽しかった思い出がこれでもかとリフレインしてすごいアニメでしたね。
続きはミリシタで……という感じなので本当にグリマスの話だったのかもしれないです。

まあちょっとアニメの本筋と外れた幻覚が見え過ぎてしまった気もするんですがこれも楽しみ方の1つということで……。
流石に1幕から3幕まで一気見したせいか後半の解像度がかなり荒くなってる気がしますね……もう一回見たい気もするんですがまあ本放送はじまったらでまた改めてじっくり見ましょうか……。

一気見したあと全員のPOPの写真撮ってやっぱうちの担当が一番イケてるなとニチャついて豊洲の夜景見て帰りました。

この記事書きながら懐かしくなってミリシタにログインしてみたらメールに2200日前とか書かれててウケました。
担当のSSR実装されたときにやる気が戻ったらいつかプレイしようと思って引くだけ引いて放置されていた1レベルの担当レッスンしてセンターに編成して遊んだら楽しくてワロタ。
ミリオンをここまで支えてくれたオタクと運営、アニメ作ってくれたスタッフに、本当にThank youですな…。

おわりだよ~。