なんもわからん

さっき作った

プロセカ『君と紡ぐPrecious memories』感想・読解みたいなやつ

『君と紡ぐPrecious memories』感想読解書くぞ!
x.com

雑感

良かったですね、咲希のやりたかったことをやるという「始まり」を描く内容を進級前の「終わり」のタイミングでやるバランスが…。
ガチャキャラから1年組メインの話なのかな?と思っていたので蓋を開けたら宮女全体の話だったのも嬉しかったですね。
とは思いつつもキャラの掘り下げでも芸術への情熱でもない振り返りの青春の一ページみたいな内容で個人的にはいまいちテーマに共感できなかった部分はありますね…。ぼくはマジで過去に興味がない人間だから楽しかった思い出を残したいみたいなテーマが実感できないですし、それに加えてもう学生時代特有のあの「今しかない」みたいな特別感ももう大人になった今では実感できない…。

そんな個人的な話は横においておいて見ていきましょう。

咲希とやりたいことノートの話

とりあえず咲希のノートの話からしていきますか。

おかげで、絶対治すぞーって、検査とかも、前向きにがんばれるようになったんだよ!

咲希のノートは咲希が入院していた頃の心の支えとなっていたものです。
そして、退院後に学生生活を始めた咲希の背中を押してくれた存在でもあったことが星3『やりたい100のこと』のサイドストーリーで描かれていました。

体調とかが気になって、何かに挑戦してみようっていう気持ちになれてなかったかもしれない

その咲希の支えであったノートを終わらせるということは、咲希がもうノートに頼らなくても自分の力で進めるようになったという示唆に他ならないでしょう。今回のイベストでもバンドが忙しくてノートを開けていなかったというセリフがありましたが、バンド、仲間の存在がノートの代わりに今は咲希を支えているということでもあるんですよね…もう一人ではないので…。

そこまで成長した咲希があえて、ノートをフェードアウトさせるでなくきちんとノートを大事なものとして「終わらせる」選択をしたのはけじめとしても、過去の肯定としても成長の描写としてもとても良かったですね。やはりレオニは過去の絆を大事にするバンドなので、ノートが与えてくれた勇気もその存在も永遠に忘れないんですよね。今回の『思い出をアルバムとして残す』というストーリーともマッチしていたアイテムだったと思います。

咲希と遥と普通の学校生活

今回のイベントはレオニの4人がメインという趣でしたがストーリー的なキモでみるならやはり咲希と遥の2人もキモでしょう。

かなりの初期イベントになりますが、『走れ!体育祭!~実行委員は大忙し~』(2020/11/09~)で咲希は入院して学校行事に参加できず、遥は仕事で学校行事に参加できずといった共通の過去を持つ2人として、久しぶりの「普通の学校生活」に並々ならぬ感情を持ち体育祭実行委員として奮闘する様が描かれました。

ここから2人が普通…といっていいのかは別にして学校行事を満喫する様子が3年近くプロセカというゲームの中で描かれ、そしてまた遥は単位制に戻り普通の学校生活から離れていくわけで、その最後として今回のイベントがあるわけですね。

少し前の『船出の前のワンデイトリップ』(2023/05/11~)も同じテーマを描いていたのが記憶に新しいですね。
maisankawaii.hatenablog.com
『船出の前のワンデイトリップ』で咲希たちと遥は普通の学園生活を送り続けるものとアイドルとしての道を歩むものとして道を分かちながらも変わらない友情が描かれたわけですが、こう過去を振り返ってみると咲希も「普通の学生生活」を送れなかった側の人間だったんだな、咲希と遥という2人を対比する視点で見れて、少し違った印象にはなりますね。

今回のイベントでは咲希の「大好きなアイドルのライブに行く」というノートの願いを叶えるために100%アイドルとしての姿を見せ、そして「ドッジボールをする!」という願いのために100%クラスメイトとして、友人としての姿を見せました。
咲希はともかく、遥のこの「アイドルでもあり普通の学生でもある」一瞬は今しかない要素で、これを写真に収めて永遠に残していけるという話は良かったですね。「普通の学生じゃなくなっても友情は永遠に消えない」は『船出の前のワンデイトリップ』のオチでしたが、今回のイベントで写真として残したことで「普通の学生じゃなくなっても普通の学生だった頃の思い出も消えない」で失ったものは何もないんですよね、いい話です。

写真に収めることで自分が仕事の時と違ってはしゃいでることに気が付く遥も良かったですね。「自分の気持ちに気が付けないまま無理をしてしまう」は遥の要素ですから。

……素敵な思い出をくれてありがとう、咲希

「自分の気持ちがわからない」でいうならまふゆの写真も良かったですね。『弓引け、白の世界で』や『走れ!体育祭!~実行委員は大忙し~』で勝負事に熱くなっている時に一瞬だけ見られるちょっと楽しそうなまふゆの写真が今回形にして残ったのは本当に嬉しいことだと思います。

咲希とレオニードの話

最後にレオニの話も軽くしておきましょうか。
咲希の「やりたいことノート」について、当然のようにレオニの面々が協力して叶えてくれたのは良かったですね。100の項目はさておき咲希が一番やりたかったことは当然「5人でまた一緒に何かをしたい」でしょうし…。志歩が写真とることを言い出したのも良かったです、初期の志歩ならこんなこと言わないでしょうしね。

咲希が写真の中に自分を見つけるのはマジで良かったですね。

(みんなは友達と遊んだり、修学旅行に行ったり……楽しいことたくさんやってるのに、アタシはそこにいられなくて……)
(写真選ぶのも困っちゃうくらい、たっくさん思い出を作れて……本当によかった)

ここだいぶ『No seek No find』(2022/07/21~)、そして「てらてら」へのアンサー感があって面白いですよね。
youtu.be

いないいないいない!
あたしがいないよ
またしてもいないよ

『No seek No find』での修学旅行に行けずに1人泣きながらベッドに伏す咲希と今回のイベントの仲間に囲まれて1人幸せそうに眠る咲希の対比なんですよね。

まあ、しゃべりながら寝落ちしたし、お泊り会でやりたかったことはできたんじゃない?

咲希の思い出作り、1人だけでの思い出ではなく、「友人の輪の中にいる自分」「友人が見てくれる自分」の認識こそが咲希が本当に必要だった思い出作りで、それを可能にするのが「自分の映った写真」だったんですね。『君と紡ぐPrecious memories』、そんな感じでどうでしょうか。

おわりに

記事としてはとっちらかった内容になってしまった気もしますが、いざ書きはじめてみたらなんだかんだ要素拾えたんじゃないかと思います。
おそらく次は神高のラストイベント?になるんですかね。宮女とはまた違う結論が見たいところです。

おわりだよ~。