なんもわからん

さっき作った

「アサルトリリィ BOUQUET」4話の狙撃戦がスゴかったの話

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TVアニメ「アサルトリリィ BOUQUET」4話の狙撃戦がスゴい面白くてIQゼロで叫んでたけど冷静になってきたので感想考察書きます。

「アサルトリリィ BOUQUET」4話の狙撃戦って何?

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「遠距離射撃?目標は何なの?」
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(1km先で自分の脳天をトントンする神琳)
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「神琳」


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「アサルトリリィ BOUQUET」4話はAmazon Prime Videoで絶賛公開中!!!
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©AZONE INTERNATIONAL・acus/アサルトリリィプロジェクト

こいつら何やってんの?

 さて、まず前提としてセリフで説明されている部分をざっと整理していきます。
 この狙撃戦(作中特に狙撃戦という表現はされていませんが、この記事での便宜上狙撃戦と呼びます)は、一柳梨璃が王雨嘉をレギオンに誘った際に郭神琳が「(雨嘉が)自分の実力に自信がないのであればレギオンに入るべきでない」と発言し、これに対する梨璃の「実力があるかは自信・経験・才能に関わらずやってみないとわからない」発言を受け、じゃあやってみようとなって神琳が「梨璃さんは雨嘉さんの実力のほどを知りたいというのですね」として発案した雨嘉の実力を測るためのものです。

 場面変わって射撃開始前、神琳は「きちんと狙えたら私からはもう何も申しません」と雨嘉に伝え、「あなたならできるわ」「撃ってあなたが一流のリリィであることを証明しなさい」と一人ごち、雨嘉は「一柳さんと神琳は私にチャンスをくれたの、だから私もあなたたちのことを信じてみる」として射撃をはじめます。

 そして10発の射撃後、神琳は「雨嘉が優秀なリリィであることは誰の目にも明らか」として、雨嘉は「梨璃がストラップをほめてくれてレギオンに入りたいと思った」と梨璃に伝えます。
そして神琳は「雨嘉のことが妬ましかった、腹が立つ」と夢結に語っています。

 さてこれらのやりとり、言葉通りにとるとわかりづらかったり矛盾する部分が複数存在します。ここからは神琳と雨嘉、二人の行動に分けて読み解いていきましょう。

郭神琳について

 まずこの狙撃戦の建前である「梨璃が雨嘉の実力を知るため」はそもそも梨璃自信が「私そんな偉そうなことは」として否定しているにも関わらず、雨嘉が乗り気になり、勝手に話が進んだものです。つまり、これは先にも書きましたがただの建前なわけです。しかし神琳は変わらずこれを「実力を示すもの」として扱っています。では誰に示すのでしょうか。神琳自身は「雨嘉ならできる」と発言しているため、その実力を疑っているわけではありません(雨嘉の実力を測りたい、その身で受けたいという側面もないわけではないのでしょうが)、その他の梨璃レギオンの面々とも考えにくいので、これは残る1人、雨嘉自身が自分の実力を受け入れるためのものとしての企画なわけですね。

 次に神琳の「家柄も才能もある雨嘉のことが妬ましく、自分に自信がなく悩んでいることに腹を立てていた」についてですが、これは誤解する人はいないと思いますが当然一面的な雨嘉に対する悪感情でみるべきではないでしょう。セリフからわかるように神琳は雨嘉の実力を買っているし、成長を期待している面があるからです。
 さてこのセリフ、持っているものと持っていないものの話なのですが、ここで家柄と才能が並列されたことに注目してください。これが梨璃の「才能も経験も自信もないけど、だからやってみないとわからない」に対応してもいます。ここで梨璃が全ての要素を並列で述べているのが重要で、つまりこの射撃戦が雨嘉の自信のなさの克服であると同時に神琳の雨嘉に対する才能・家柄コンプレックスの克服という文脈で見ることができるわけですね。経験(努力)に裏打ちされた自信があるものの家柄がない神琳、家柄と才能はあるが自信がない雨嘉、こうみると一見神琳が上位で雨嘉が試験を受ける側のようであって、相手の実力を通して自身のコンプレックスに向き合うという面で対等の戦いだったともとれるわけです。だからこその同じCHARM・アステリオンを使った「対等の条件にしておきたいので」でもあるわけですね。美しい…。
 ついでにこの自分が持たないものへの妬みの文脈には当然、家柄と才能だけでなく、故郷を失った神琳と故郷にとらわれ続けている雨嘉という部分も含むのでしょうが、これについてはあまり言うべきでないセリフなので言わないんですよね、神琳、正しさの人間なので…。言うべきでないセリフをキャラクターに言わせないアニメ、素敵だね…。

 さてここまでが神琳自身が自分の内面に向けた部分ですが、さらに雨嘉との関係を4話の神琳と雨嘉の会話から掘り下げていきます。
 神琳と雨嘉の出会いは3月ですが、ここで「名高い王家の方と同室になれるなんて光栄」とにこやかに握手を求める神琳に対して雨嘉は目をそらして「自分はヘボリリィだから」と握手に応えてくれません。次のシーン、電話のあと携帯を見つめ故郷を想う雨嘉に対して故郷の話を振る神琳、そして窓の外を見る雨嘉。次のシーン、テラリウムを眺めながら神琳にレギオンに入るのか聞く雨嘉、それに対して「あなたもせっかく留学してきたのだから交流するといい」と答える神琳。神琳にすすめられて週刊リリィ新聞を読み上の空の雨嘉。

 この辺のシーンは歩み寄ろうとする神琳とそれに応えず自分の世界に籠り目を合わせずに会話する雨嘉(と内心腹を立てている神琳)、という要素が基本なのですが、改めて見ると神琳の方も「王家」「故郷」「留学生」などのレッテル・一般論で雨嘉に対して接しており、正しく王雨嘉というパーソナルに向き合っていないともとることができます。まあそこまで付き合いが長くないはずなのでそれは特筆すべきではない普通のことといえばそうなのですが、神琳の家柄コンプレックスの解消から対等の関係になるという文脈を絡めてみるとこの読み方に味が出てきそうです。

 特筆すべきは週刊リリィ新聞のシーンで、神琳は梨璃と夢結のコンビの連携に対して「技量もばらばらで息もあっていないが、不思議な迫力がある」と熱っぽく評し雨嘉に伝えている点です。つまり回りくどいですが実力に自信がない雨嘉も梨璃のように実力者と共に戦える、という鼓舞であり、さらに言えば雨嘉も私と共に戦わないかという迂遠すぎる誘いともとれそうです。おそらくタイミング的にこのとき雨嘉が珍しく自分から神琳にレギオン入りの話を振ったのも同じく梨璃と夢結の戦いを見て影響を受けたからで、二人ともお互いを誘おうという意図が少なからずあったと思われます。しかし、雨嘉は回りくどい言い方で神琳に誘われるのを待っているし神琳は同じく回りくどい言い回しで雨嘉が自分でその意志を示すのを待っている、という状態になってしまっているように見受けられます。
 正直ここは神琳が折れて直接的に雨嘉を誘えば全部まとまると思われます。しかし神琳を理解する上で前提となるのが彼女のアライメントが秩序寄りであること、つまり感情よりも正しさを行動の規範に置いている人間であることです。これはつまり、自分に自信がないような人間と組むのは正しくない、戦いに赴くのであればその判断は自分からするのが筋だ(神琳と違いまだ雨嘉には故郷があり、心配してくれる家族もいるのでそこでレギオンに誘って共に死地に向かわせることに正しさとしての抵抗があるというのもありそうですね)、という彼女の正しすぎる道徳観念が今の雨嘉を誘い共に戦うことを良しとしないわけで、「雨嘉もレギオンに入っては」「梨璃夢結はすごい」のように選択肢を与えることで雨嘉の背中を押すことしかできません。しかし、雨嘉はそれを持ち前の自己評価の低さと主体性のなさで「神琳が直接的に私を誘ってこないということは私と組むのが嫌なのだろう」と悪い方に解釈してしまう(あなたもレギオンに入っては?のくだりでめちゃくちゃ雨嘉の「うん…」の声のトーン落ちてるのはそういう意図だと思います)のでうまくいかないし、神琳自身も雨嘉がそう考えることを内心でわかっていながら自らの道徳観に従ってそれ以上踏み込むことはできないわけです。

 このあたりの誘う誘わないのすれ違いみたいな話は4話全体を通して書かれていて、梨璃のレギオンに誘わなくとも勝手に入ってることにされてる夢結だったり二水だったりのくだりとも対比的ですね、梨璃ならわざわざこういう駆け引きはしないから仲良ければ入れちゃうみたいな。あとは壱の「なんで楓ヌーベルみたいな凄腕がド素人と?」とかも凄腕はヘボリリィと組むべきではないみたいな一般論(正しさ)としての障害が端的に示されていますね、神琳も凄腕なので。

 話を戻して梨璃の勧誘がきたときに神琳が雨嘉をめちゃくちゃ無視したり背中向けたまま話をしてるのは主体性のない雨嘉に対する意趣返しであると共に神琳の意志ではなく雨嘉自身の意志で決断してくれという期待なんですよね。そして実際ここで梨璃の言葉を受けて雨嘉は神琳の言葉を否定し自分から狙撃戦に挑むことを宣言するわけです。ここで雨嘉が同じレギオンに入れば神琳的にも自分の意志でレギオンに入った雨嘉と文句のない形で共に戦える形となります。


 さて狙撃戦、雨嘉の弾を受ける神琳です。当然これは神琳になかなか向き合ってくれなかった雨嘉が神琳に正しく向き合った、という構図です。「あなたならできるわ」を直接言わないのは、雨嘉の主体性に期待していると共に神琳がまだ正しく向き合えていない要素もあるでしょう。
 初弾、神琳曰く、「狙いが正確なら、躱せます」であり、神琳が雨嘉の狙撃精度を信頼していることが読み取れます。初弾に引き続き2発目、3発目、4発目、5発目までは左構え、左から右への横薙ぎ、右構え、右から左への横薙ぎと交互に構えをスイッチしながら弾を捌いていますが、6発目は射撃のタイミングが早く、これに対しては右にスイッチせず左に構え直してそのままコンパクトに左から袈裟に振り下ろして捌いています。
 これはおそらく左構えのほうが神琳の本来の構えであり、予想を上回る連射速度に対してとっさに対応した結果かと思われます。7発目は画面外なので見えませんが、以降8,9,10発目は全て左構えです。右構えからの2発目、4発目ではインパクトの瞬間に口を開いて息を吐いて力を込めているにもかかわらず(2発目、神琳の息を吐く際の声が聞こえます)、左構えの1,3発目(5発目は表情こそ見えませんが異常な着弾音からもわかる通りほぼ抵抗なく正確に弾を真っ二つにぶった斬ってる神技です、コマ送りで斬られた弾が確認できます)は口を開けずに余裕を持って打ち払っているところからもそれは伺えます。

 これはつまり、慣れない武器とはいえ余裕こいてた神琳が雨嘉の実力が予想以上だったことで6発目で自分の本来のスタイルに戻った、本気になったということを示していますね。6発目は表情としてもかなりギリギリで険しいものになっています。そして一旦強風による一瞬のインターバル挟んでの神業的な8,9発目を捌きつつ、思わず笑みが漏れる神琳。この笑みは1発目の期待通りの正確な射撃が来たことに対する笑みとは異なり、強風をものともしない正確な射撃が期待を超えてきた、雨嘉を頼れる戦友として認めることができたことに対する喜びでしょうか。雨嘉の成長に期待するという精神的に優位な立場からはじまったはずのこの狙撃戦でしたが、ここにきて神琳が雨嘉を認めたことで完全に二人の立場は対等になります。神琳は秩序の人間なのでここまで正しさとしてレギオンに入るのであれば実力を示し自分の決断の上で対等であるべき、という雨嘉を下に見た上からの理論に基づいて動いていたわけですがだんだんと狙撃戦を通じてこの頼れる戦友と共に戦いたいと、感情の面でも対等になっていってるんですよ。

 そして10発目、対等であるならば、もはやアステリオンを使っているのは正しくない、本来の100%の自分をぶつけたいということでここでマソレリックにCHARMを持ち換え、雨嘉に弾を打ち返します。狙撃をする側に回る、つまりこれは神琳もテストを受ける側に回ったということで、自分の実力を相手に認めさせる、つまり目をそらされ続けた雨嘉に対する「私を見て欲しい」という期待であり、さらに雨嘉は今なら「私を見ているはず」という信頼であり、さらに少しの「これが躱せないならやめた方がいい」という厳しさと苛立ちです。そしてそれに正しく反応して対応する雨嘉。二人のこじれた関係はここにきて正しく向き合えたものとなったわけですね。
 そしてここにはもう一つ重要なポイントがあって、雨嘉はレアスキル「天の秤目」を使って狙撃していますが、神琳は同じことを肉眼で成し遂げています。レアスキル、つまり努力では手に入れることのできない才能です。ここに雨嘉の才能・家柄に対する神琳のコンプレックスの克服という構図があり、改めて神琳が雨嘉に対等に正しく向き合うことができたわけことを示しているわけですね。

王雨嘉について

 さて神琳の話が長くなりましたが次に雨嘉の行動を紐解いていきましょう。

 雨嘉も一見主体性のない流されるだけの人間に見えて、その思考と行動はわりかし難解です。
 まず雨嘉が狙撃戦に参加した理由について、狙撃戦後に「梨璃が猫のストラップを褒めてくれたからレギオンに入りたいと思った」と言っていますが、梨璃がストラップを褒めたのは狙撃戦開始直前なので、これは当然直接的な理由ではないはずです。ここで重要なのは狙撃前に雨嘉が語る故郷の話です。「姉も妹もアイスランドに残ってヒュージと戦っている」「一人だけ故郷をはなれるように言い渡されて」「私は必要とされていない」「故郷を守りたいという気持ちは特別」「百合ヶ丘は世界でもトップクラスのガーデン」ですね。ポイントは、アイスランドをヒュージと戦う場所と発言しているのに対して百合ヶ丘に対してそれはなく、ガーデン、つまり戦うすべを学ぶ場所とナチュラルに認識していることで、つまりは百合ヶ丘でヒュージと戦うことに意義をそれほど見出していないんですよね。百合ヶ丘で学んだあと帰国して故郷を守ることを目標として考えている。留学生とはそういうものと思われるのでこれは別段変ということはないですが。

 雨嘉は故郷にとらわれた人物として書かれています。、各シーンで故郷の家族と話すための携帯電話を見つめ、テラリウムの苔を眺め想いを馳せ(アイスランドは大部分が苔で覆われている国です)、窓の外を見つめる。制服も一人だけ周りから浮いて百合ヶ丘に馴染めていない。母からの電話に対し「心配なんだと思う」と語るシーンがありますが、これは雨嘉の故郷に対する心配の感情でもあります。リリィ新聞を読んで呆けているシーンでも夢結梨璃のシルトを見て出来のいい姉妹のことを思い出していたのかもしれません。梨璃たちの勧誘のシーンでも他の面々が湯呑+床なのに対して楓と雨嘉が椅子に座ってティーカップなのはまだ日本に慣れていないという演出でしょうか?楓が中等部に通ってた聖メルクリウスインターナショナルスクール日本にありますけどもまあインターナショナルなので…(そもそも雨嘉は床に置かれたティーカップを手に取ってすらいない=話に参加する気がないという…)。

 そんな感じで故郷から飛ばされ腐っている状態の雨嘉なので、神琳の「自信がないならおやめになっては」に対してもそこまで反発することなく受け入れてしまうわけですが、ここで神琳が語る「リリィになるため、リリィであるため血のにじむような努力をしてきたつもり」を聴いてリリィであるため=故郷を守り戦うためには当然努力しなくてはならない、腐ってる場合ではないということを思い出し、しかし内心ででも私はヘボリリィだし故郷から飛ばされるし努力も無駄なのではという想いがよぎるも、間髪入れない梨璃の「才能も経験も自信も持ってないけど確かめないとわからない」に背中を押され、「私、やってみる」につながるわけですね。

 さて狙撃戦を見ていきましょう。背景に見える海は当然、海の向こうの故郷のメタファーですが(相模湾なのでアイスランドは逆とか言ってはいけない)そちらの方は向かずに、故郷とつながる依存先である携帯電話も梨璃に預け、自らのみで1㎞先の神琳を見つめ相対します。この狙撃というモチーフ、遠くの敵を狙う、これが遠い故郷を脅かす敵を撃つことにつながるとも読めますね。そして1㎞という距離は、故郷アイスランドを見つめ続けてきた雨嘉にとってあまりにも近い。故郷を守るのであればこの程度必中でなくてはなりません。とまでいくと流石に読みすぎですが、遠い故郷を守るために遠くばかりみていないで今ここで戦い強くなるという覚悟を示すわけですね。天の秤目のスキルを発動し寸分の誤差なく見つめる神琳はここ、百合ヶ丘のメタファーでもあります。

 神琳の項でこの狙撃戦は雨嘉に自分自身の実力を認めさせるための企画、という話をしましたが、雨嘉も神琳が自分を焚きつけていることは察していて(これでいいんだよね、神琳)、雨嘉はその神琳の期待に応えたいと感じている、そして自分と同じヘボリリィの立場でありながら前を向き、同じ方を向く(それ(故郷を守りたい気持ち)、わかるよ)(猫、好きなの?)梨璃のレギオンで、梨璃と、そして神琳と共に戦いたいという気持ちも強くなっていく。「だから私もあなたたちを信じてみる」ですね。

 これも神琳の項で書きましたが、1~7発目、特に6発目はかなり連射が早いです。連射速度の早さは「気が焦ってる証拠(4話冒頭の夢結と梅の射撃訓練)」の要素としてあり、テンションが上がってたのかもしれませんが、8~9発目、強風への対応は冷静でした。この風、周りに流される=風に流されることなく自分の狙撃能力を信じる、主体性を持つ、という要素と共に海=故郷の方角から吹く風として、今は故郷への想いにとらわれ過ぎずにここ、百合ヶ丘の神琳と正しく相対して戦う、という雨嘉の気概が感じられそうです。レアスキルによる視力の高さと空間把握能力を活かして水面の動きから風を読み、正確に狙撃する、神技ですね。ここには自分の世界にばかり籠っていた雨嘉がしっかりと周りの様子を見据えることができたという要素もあります。
 そしてさらに雨嘉の精神の成長とリンクした狙撃戦は派生し10発目、きちんと周りを見ることができる、からきちんと神琳を見ることができるまで到達し、突然の神琳の凶行ピッチャー返しにガンモードからブレードモードに切り替えてこれをかわします(斬られた弾が当たった山から土煙上がってるけど訓練弾だから安全って何?)。ここにも遠い場所から近い場所の対応の文脈がありますね。ここまで神琳の握手に応じなかったり話しかけられても聞き流したりときちんと向き合えていなかった雨嘉ですが、ここできちんと神琳からのボールを受け取ったわけですね、キャッチボールというには少し過激すぎますが…。

 狙撃戦終了後の風呂のシーンにて、ここで雨嘉がはじめて神琳の故郷を意識したことが語られています。勝手に話しそうな人いないと思うけど誰に聞いたんだろう…。こいつら相変わらず背中向けて話してるけどきちんと会話が成立してて良かったね…。「ここにこられてよかった」の重さを噛みしめています…。

 それにしても実際のところ、雨嘉って何がヘボリリィなんですかね?この戦闘を見る限り上官の指示に忠実で高い狙撃能力を持ち不慮の事態にも対応可能な強靭な精神力を持ってますし。二川二水Twitterで語られた雨嘉の姉と妹、所持しているレアスキルがレジスタとファンタズム持ちで後方支援の雨嘉とはポジションが被らないので比較されようがない、というかむしろ雨嘉と共闘するのに相性がいいスキルセットですし多少性格が自虐的すぎる難があっても優秀でないという評価を下す人はいないと思いますが…。他人の嫉妬なのかメンタルコントロールできる司令塔がいなかったのか適性のないポジションやらされてたのか…。まあ実際のところ世界最高峰の百合ヶ丘に留学するよう言われたのは少なからず期待されてるからなんでしょうね。あとは一族全滅を避けるリスク分散としての疎開…。

おわり

 噛み合ってないまま進む会話とか言葉と矛盾した行動とか言葉で語らないカットとか全部のシーンに繋がりと意味があるとかそういうやつ考えたりこじつけるの好きなので4話めちゃくちゃ面白かった!!話が長い!!終わり!!