なんもわからん

さっき作った

プロセカ「Never Give Up Cooking!」感想・読解みたいなやつ

今回も書こうかな…前回の「kick it up a notch」は感想書かざるを得ないみたいなテンションと衝動で書かされてしまったわけで今回は別にそういうのないけど…。
単純に感想書くの楽しくなってきちゃったので…。

雑感

というわけで冬弥バナーのチアフルイベです。
全体の感想としては冬弥くん頑張ったね…ミクさんかわいくてワロタ…って感じですけど…。
プロセカってちょいちょいこういう教育番組?みたいな感じのノリやりますよね…。基本的にはギャグイベなんですけど全員クソ真面目で突っ込み不在なテンポ感の中に盛り込まれる暗い過去とちょっといい話のバランスが良かったですね。過去一番ギャグに振ったイベントじゃないですかこれ?前イベとの温度差にビビりますね。
今回のテーマは「お世話になった人に感謝しよう」「失敗しても再挑戦してみよう」「わからないことは他の人に聞いてみよう」「大切なのは出来じゃなくて気持ち」あたりでしょうか。

ホワイトデーという題材の使い方について

このイベント、一応ポジションとしてはホワイトデーイベなんですよね。
ホワイトデーと言えばやっぱりバレンタインへのアンサーとしての意味合いが強く、去年のホワイトデーイベント「怪盗紳士のハラハラ⁉ホワイトデー」でもバレンタインのお返しをしようという流れから始まっていたと思います。
しかし今回のイベントは、ホワイトデーの準備をするレンとKAITOたちと会話する中で「感謝したい相手」という言葉に影響を受け、子供の頃からお世話になっていた天馬兄妹にもお返しをしたい、という気持ちに気が付くところから始まります。
冬弥にとっての、というかこのイベントでのホワイトデーはお世話になった人たちに感謝の気持ちを伝える日であって、バレンタインへのアンサーデーではないものとして書かれてるのが面白いですよね。

けど、こういう日があると、感謝の気持ちも伝えやすいよね

バレンタインのアンサーとしての意味合いが強くなると、どうしてもバレンタインに縁のないプレイヤー的には共感できないイベントになったりもするので、幅広いプレイヤーへアプローチできてよいんじゃないかと思います。オタクへの悪口か?
まあこれは実際チョコ貰った貰ってないみたいな話が出ると男女関係をプレイヤーに邪推されるから描写したくないみたいな商業的な意味合いもあるんでしょうが…。

それはそれとして類に「バレンタインで貰ったプレゼントが何故嬉しかったか」を言及させることで、ちゃんとバレンタインへのアンサーとしての要素を示してるのは偉いし、ホワイトデーの本質である「お返し」というテーマはきっちり外してないのもちゃんとホワイトデーイベントとしての自覚が感じられて良かったね。
こういう色々な方向への目くばせというか、型にはまらず複数の解釈を提示するの、プロセカという作品らしさで良いなと思います。

青柳冬弥というキャラクターについて

今回のイベントでは、感謝の気持ちを伝えるために、まず冬弥が1人でカップケーキ作りに挑戦しました。
これに対して直近のバレンタインイベント「キャンドルの香りは思い出と共に」では、一歌・寧々・奏がプレゼントであるアロマキャンドルの作り方を教わるところから始まります。この辺は人付き合いを不得手としてきた一歌・寧々・奏にとって「他人に/他人と教わること」がチャレンジとして描かれるのに対して、冬弥というキャラクターは「親の教えに従順に従ってきたことへの反発」が大きなテーマの一つとしてあるので、「やったことがないことに1人で挑戦してみる」がチャレンジとして描かれるわけですね。この真逆?の対称性は面白いです。新しい知り合いにも贈り物をすることを描いたバレンタインイベントに対して、子供の頃からお世話になった人へ贈り物をするという対比も良いです。

今回のイベントで冬弥はカップケーキ作りをするわけですが、前回の冬弥バナー「Walk on and on」でも今まで彰人と杏に任せていた作曲に自分でも挑戦する姿が描かれたのは記憶に新しいです。初期のイベントストーリーでは何も知らなかった冬弥がメンバーと交流することで世界を知っていくみたいな流れが多く、そういった受け身の姿からだんだん自分1人で何かをやってみようみたいな自立心が描かれるようになってきてるの、時の流れと成長っていう感じでいいと思います。
自分の気持ちを伝えることができるようになって、自分にもできることがあることに気が付いて、できなかったことに挑戦して、というこの2年間の流れを経て自然に「他人に感謝を伝えよう」っていう発想と行動が描かれるの、嬉しいよね。天馬兄妹に対してはわりと初期からこんな感じかもしれんですが…。

さて過去の冬弥は受け身のキャラクターであり、それに対するカウンターとして自立が描かれているわけですが、プロセカでは必ずしも過去の経験が悪いものとしては描かれていません。冬弥が学んできたクラシックの技術や勉強が役に立つという描写は今までもありました。そういったこともあり「学ぶ」こと、そして「分析」することに関しては冬弥は高い適正・豊富な経験があるわけですね。
今回のイベントでもカップケーキ作りに失敗した冬弥は、落ち込むことなくその反省をフィードバックしています。この辺は過去に失敗から学んできた経験があるからこそでしょう。

そっか。無駄じゃなかったんだね(ミク)

さらに冬弥は失敗を受け、一人の力での限界を感じて料理経験者であるミクに教えを乞い、味見役を類に頼むわけですね。
この辺の「他人に頼る・教えを乞う」ことが「親にクラシックを学ばされてきた」過去と同じ「学び」のように見えて、自発的に考え・行動した結果であるという違いが描かれているのではないでしょうか。作曲イベも他人から学ぶ話ではありましたね。

さて、ミクにケーキ作りを教わるもまた失敗してしまう冬弥ですが、流石に2回目の失敗には多少落ち込みつつも、類との会話の中で過去の天馬兄妹との思い出を思い返すことで再挑戦の気持ちを固めます。
ここで上手く教えることができなかったと反省したミクに対しての冬弥のセリフが良いですよね。

その気持ちだけでも、とても嬉しいんだ

この「失敗しても良い、完璧でなくともよい、想いは伝わる」が今回のイベントの一番のテーマであり、何度も繰り返し描写されるものです。
レンのサプライズにMEIKOが気が付いてしまっているのもそうですし、失敗のない市販品ではなくケーキの手作りを選んだのもそうですし、幼い司のショーもおそらくちゃんとした出来でなくとも冬弥の心に響いたのでしょう。今回のパーティーでも天馬兄妹が冬弥と同じ思いで準備に四苦八苦していたのは想像に難くありません。

(誰かを笑顔にしようと頑張る人の姿は、俺にはいつもまぶしく見える…)

まあそんな感じの笑顔になって欲しいという司の昔と今の想いが類に冬弥にミクにと伝わり、そして最終的に冬弥から類へ司へと無限に笑顔が連鎖がしていく様は本当に良かったですね。そしてそれがまた冬弥にと…。冬弥が自分用に抹茶のカップケーキ作ってたの一番いい話なんかもしれん。

(今感じている、このほっとするような気持が、俺をずっと支え続けてきてくれたんだな……)

今はまだまだって感じですけどそのうち春道とも和解してケーキを送れるような関係になれたら…いいね。

食べ物粗末の話

うおお俺は食べ物粗末ダークマターが超地雷ジャンル!すべての食べ物粗末ギャグを許さないもの!その理由を説明する!(なんで?)

・食べ物で遊ぶな

たとえばそうだな――2、3回だけにするとか

今回の原因は生地が膨らまなかった原因への対策として混ぜ過ぎないこと、ベーキングパウダーを増してしまった結果ゴミを生んでしまったことにあります。
そしてアレンジに挑戦した結果という工程が具体的に説明されており冬弥もそれを疑うのが難しかったという要素もあったのでまあ…ヨシ!

・味見しろ

これは……ひどいですね……。すみません。下げさせていただきます

ミクは食べれないし冬弥は甘い物苦手だからこその味見役だしカップケーキという料理は味見をしながらの微調整が不可能だから仕方ない…ヨシ!

・ちゃんと全部食え

(およそ食べ物として認識したくない……。先ほどまであったはずの空腹感がどこかへ逃げ去るような見た目だ)

バカ真面目に食ってた!ヨシ!

・人が一生懸命作ったものをバカにするな

それでも、君が一生懸命だったというのは、このお菓子からも伝わってきたよ

めちゃくちゃリスペクトしてる!ヨシ!逆に怖い!

地雷判定…無し!

そうだね

反省出来てエラい!

おわりに

ギャグイベントワロタって感じで感想書いてたらめっちゃいい話だったような気がしてきた!
やっぱり感想は真面目に書いたほうがいいらしいね。

そんな感じで~。